「外壁塗装って、結局どの塗料を選べばいいの?」
塗料は種類が多く、メーカーや商品名もたくさんあります。
カタログを見ても違いが分かりにくく、業者からすすめられたものをそのまま選んでしまう方も多いと思います。
私はこれまで多くの塗装現場で、さまざまな塗料を実際に使ってきました。
その中で感じているのは、「一番高い塗料」や「一番新しい塗料」を選べばいいわけではないということです。
屋根と外壁では置かれている環境が違います。
さらに、今回の塗装だけでなく、次の塗り替え時期まで考えて組み合わせることも大切です。
記事の内容
- 屋根におすすめする塗料
- 外壁におすすめする塗料
- 私なら選ばない塗料とその理由
- 屋根と外壁の塗り替え時期を合わせる考え方
- 次回の足場代まで考えた塗料の選び方
塗料だけでなく、業者選びや見積もりも含めて「外壁塗装で後悔しやすい決め方」をまとめて知りたい方はこちら
→ なぜ外壁塗装は後悔が多いのか
≫ 屋根と外壁では塗料の選び方が違う
屋根と外壁は、どちらも同じ家の塗装ですが、同じ基準で塗料を選ぶ必要はありません。
屋根は、紫外線や雨、熱の影響を受けやすく、外壁より厳しい環境にさらされます。
そのため私は、屋根は耐久性を重視し、外壁は実績と価格のバランスを見て選ぶことを基本にしています。

※建物の状態や下地、予算によって適した塗料は変わります。ここでは、私が現場経験から基本にしている考え方を紹介しています。
ただし、これは「この塗料ならどの家でも正解」という意味ではありません。
屋根と外壁では置かれている環境が違うため、それぞれに必要な性能を考えて選ぶことが大切です。
≫ 屋根におすすめする塗料
価格の安さより、耐久性をまず初めに考えます。
基本にしているのは、2液型・遮熱機能付き・フッ素系。
そして、屋根では溶剤系を選ぶことが多いです。
屋根に水性塗料は選ばない
これまで、屋根の剥がれや膨れなどで塗り直しになった現場を何度も見てきました。
経験した中では、水性塗料が使われていたケースが多くありました。
もちろん、水性塗料だから必ず不具合が起きるという意味ではありません。
ただ、自分がお客さんの屋根を塗るなら、
水性塗料ではなく2液型の溶剤系塗料を最低基準にしています。
そのうえ、価格面でも大きなメリットは感じていません。
2液型・遮熱・フッ素系を選ぶ理由
屋根では、それぞれの性能に役割があります。
2液型を選ぶ理由
2液型は、主剤と硬化剤を混ぜて使う塗料です。
硬化反応によって塗膜がしっかり形成されやすく、耐久性を重視したい屋根では相性がいいと考えています。
そのため、私は2液型を基本にしています。
商品によっては1液型との価格差もそれほど大きくありません。
遮熱機能を付ける理由
屋根は日差しを直接受けるため、表面温度が高くなりやすい場所です。
遮熱塗料を使えば、屋根表面の温度上昇を抑える効果が期待できます。
もちろん、遮熱塗料だけで室内が劇的に涼しくなるとは考えていません。
価格差が大きくないなら、遮熱機能付きを選びます。
フッ素系を選ぶ理由
フッ素系は、シリコン系などと比べて高耐久を期待しやすく、紫外線や雨の影響を強く受ける屋根で使いやすい塗料です。
屋根は外壁より早く劣化しやすいため、外壁より一段上の耐久性を持たせる考え方でフッ素系を選ぶことが多いです。
また、一般住宅では屋根の塗装面積が外壁より小さいことが多いため、グレードを上げても工事全体の金額差が極端に大きくならないケースがあります。
屋根では外壁より一段上のグレードを選び、次の塗り替え時期が大きくズレないように考えています。
実際に使っている屋根塗料
私が屋根で選ぶときは、施工実績があり、自分でも使ってきた塗料を選ぶことが多いです。
実際に使っている塗料
※これらの塗料が、必ずしもすべての屋根材に適しているわけではありません。屋根材や下地の状態に合わせて選ぶ必要があります。
2液型・遮熱・耐久性を確認したうえで、屋根材や下地の状態に合った塗料を選ぶことが大切です。
屋根塗料の種類や選び方をもう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事でまとめています。
→ 屋根塗料の違いと選び方
≫ 外壁におすすめする塗料
外壁では、できるだけ高耐久な塗料を選ぶことより、実績・耐久性・価格のバランスを重視しています。
基本にしているのは、シリコン系・ラジカル制御型です。
屋根ほど厳しい環境ではないため、必要以上にグレードを上げるよりも、長く使われてきた実績があり、価格とのバランスが取れた塗料を選ぶことが多いです。
実績や価格を確認しにくい塗料に注意する
塗料は、塗った直後だけでは本当の良し悪しが分かりません。
数年、10年と経ってから、
まで見て、初めて分かることがあります。

私は施工実績や経年変化を確認しやすい塗料を優先しています。
オリジナル塗料は「価格」と「セット内容」まで見る
業者独自の「オリジナル塗料」をすすめられることもあります。
私がこれまで現場で見てきた範囲では、オリジナル塗料は一般流通している大手メーカーの塗料より高めに設定されているケースが多くありました。
一般流通品なら、商品名を検索すればメーカー情報やおおよその価格を確認できます。
一方で、オリジナル塗料はネット上で価格を比較しにくく、その金額が本当に妥当なのか、施主側では判断しにくいことがあります。
さらに
- オリジナル塗料なら保証年数を長くする
- 独自の保証やサービスを付ける
- 他のプランと内容を分けて提案する
など、塗料以外の条件とセットで提案されることもあります。
もちろん、保証が長いこと自体は悪いことではありません。
ただ、「保証が長いからこの塗料がお得」とすぐに判断するのではなく、塗料そのものの価格・性能・施工実績まで含めて比較することが大切です。
性能や保証内容に納得できれば選択肢になります。
ただ、価格差の理由が分かりにくいなら、私は実績と価格を確認しやすい一般流通品を選びます。
シリコン系・ラジカル制御型を選ぶ理由
外壁では、それぞれの性能だけでなく、価格とのバランスも見ています。
シリコン系を選ぶ理由
シリコン系は長く住宅塗装で使われており、施工実績が豊富です。
価格と耐久性のバランスも取りやすく、外壁塗装の定番として選びやすい塗料だと考えています。
ラジカル制御型を選ぶ理由
ラジカル制御型は、塗膜の劣化につながるラジカルの発生を抑える考え方を取り入れた塗料です。
比較的新しいタイプですが、現在では住宅塗装でも広く使われるようになり、価格と耐久性のバランスを取りやすい選択肢だと感じています。
重視していること
- 施工実績がある
- 価格と耐久性のバランスがいい
- 屋根との塗り替え時期を合わせやすい
必要以上に高耐久にしない理由
外壁にフッ素系など、さらに高耐久な塗料を使う選択肢もあります。
それ自体が悪いわけではありません。
私は、屋根との次の塗り替え時期まで考えてグレードを決めます。
外壁だけが屋根より長く持つ組み合わせにすると、次回のメンテナンス時期が大きくズレることがあるためです。
外壁では、最高グレードを追うより、実績・耐久性・価格のバランスが取れた塗料を選ぶことを基本にしています。
実際に使っている外壁塗料
私が外壁で選ぶときは、施工実績があり、自分でも使ってきた塗料を選ぶことが多いです。
実際に使っている塗料
- 日本ペイント「パーフェクトトップ」
- エスケー化研「エスケープレミアムシリコン」
※これらの塗料が、必ずしもすべての外壁材に適しているわけではありません。外壁材や下地の状態に合わせて選ぶ必要があります。
実績・耐久性・価格を確認したうえで、外壁材や下地の状態に合った塗料を選ぶことが大切です。

ちなみに外壁では、水性・溶剤系のどちらも選択肢になると考えています。
外壁塗料の種類や選び方をもう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事でまとめています。
→ 外壁塗料の違いと選び方
≫ 次の塗り替え時期まで考える
屋根と外壁は、選ぶ塗料は違っても、次の塗り替え時期はできるだけ合わせて考えます。
なぜなら、屋根と外壁の塗り替え時期が大きくズレると、
屋根だけ塗装 → 足場を組む
数年後に外壁塗装 → また足場を組む
外壁と屋根を同じタイミングで工事できれば、足場を一度にまとめられる場合があります。
反対に、片方がまだ十分に持つ状態なら、無理に同時施工する必要はありません。
塗料を選ぶときに考えたいこと
- 屋根と外壁、それぞれに必要な耐久性
- 次の塗り替え時期が大きくズレないか
- 次回も屋根と外壁を同じタイミングで工事できそうか
塗料は今回の工事だけでなく、次回の足場まで考えて組み合わせることが大切です。
≫ まとめ
塗料は種類が多いため、つい「高いもの=長持ちするもの」を選びたくなるかもしれません。
ただ、私が現場で塗料を選ぶときは、塗料単体の性能だけでは判断していません。
塗料選びで大切にしていること
| 🏠 屋根 | 🏠 外壁 |
|---|---|
| 耐久性を重視 | 実績・価格とのバランスを重視 |
| 2液型の溶剤系 | シリコン系 |
| 遮熱機能付き | ラジカル制御型 |
| フッ素系 | 実績を確認しやすい塗料 |
共通して大切なこと
- 屋根材・外壁材や下地に合った塗料を選ぶ
- 価格を比較しにくい塗料は、性能・施工実績・保証内容まで確認する
- 次の塗り替え時期が大きくズレないように組み合わせる
もちろん、建物の状態や予算によって適した塗料は変わります。
大切なのは、今回の塗装だけでなく、次の塗り替えや足場まで考えて選ぶことです。
そして実際の見積もりでは、業者によって提案する塗料や工事内容、金額が変わることがあります。
「この塗料、この内容で決めていいのかな?」と迷ったときは、同じ条件で複数社を比べてみると判断しやすくなります。





屋根は条件が厳しいので、ここは妥協してほしくないです。