外壁塗装の費用はどこに消える?職人が暴く“見えないお金”の仕組み

外壁塗装の費用と見えないお金の仕組みを解説するアイキャッチ画像

外壁塗装の見積もりを見て、
「100万円以上かかるけど、このお金って全部工事に使われるの?」と思ったことはありませんか?

実際には、外壁塗装の費用すべてが塗料代や職人の工事費に使われるわけではありません。

営業スタッフの人件費や広告費、会社の運営費、利益など、現場以外で必要になるお金も見積もり金額に含まれています。

私はこれまで多くの塗装現場に関わってきましたが、工事内容が大きく変わらなくても、依頼する会社によって支払額が大きく違うケースを見てきました。

この記事では、外壁塗装のお金がどう動き、見積もりのどこを見ればよいのかを、現場側の立場から解説します。

記事の内容

  • 外壁塗装のお金がどこに使われているのか
  • なぜ会社によって見積もり金額が違うのか
  • 安い見積もりでは何が変わる可能性があるのか
  • 施主は見積もりのどこを見ればいいのか

≫ 外壁塗装の費用は「工事費だけ」で決まるわけではない

外壁塗装の支払額100万円が、塗料・材料、職人の工事費、営業費、広告費、会社運営費、利益に分かれることを示す図。具体的な割合は示していない。

※100万円は費用の流れを分かりやすくするための例です。実際の金額や内訳は会社や工事内容によって異なります。

図のように、外壁塗装の見積もりには、現場で使う費用と、会社を運営するための費用の両方が含まれています。

大切なのは、会社によって「どこにどれだけお金をかけているか」が違うこと。

その違いが、同じような外壁塗装でも見積もり金額に差が出る理由のひとつになります。

≫ 同じ工事でも業者によって金額が違う理由

A社100万円とB社130万円の見積もりを比較した図。塗料・材料と職人の工事費は同じでも、営業費・広告費・会社運営費・利益などの違いで総額に差が生じるイメージ例。

※金額は仕組みを説明するためのイメージ例です。実際の費用や内訳は会社・工事によって異なります。

見積もり金額が高ければ、その分だけ塗料や職人の工事費にお金をかけているように思うかもしれません。

しかし、必ずしもそうとは限りません。

私は複数の業者から工事を請けていますが、現場で使う塗料や作業内容が大きく変わらないのに、お客さんの支払額はかなり違うというケースを見てきました。

見積もりの差には、営業費や広告費、会社運営費、利益などの違いが含まれることもあります。

つまり、見積もりが高いからといって、その差額がすべて現場に使われているとは限らないということです。

自社施工は安い?

自社施工の会社でも、職人の給与や車両、事務所などの固定費はかかります。
一方、協力業者に工事を依頼している会社でも、施工管理がしっかりしていれば問題なく工事はできます。
「自社施工」という言葉だけでは、見積もりが安いか・工事が良いかまでは判断できません。

≫ 広告費・営業費などの「見えないお金」

前のパートで説明した「現場以外にかかる費用」の中でも、会社によって差が出やすいのが広告費や営業費です。

たとえば

  • 営業スタッフの人件費や歩合
  • チラシやポスティング
  • インターネット広告
  • ホームページの運営費
  • セミナーやイベントの開催費

こうした費用がかかること自体は、もちろん悪いことではありません。
会社が仕事を受注し、営業を続けるためには必要な経費です。

ただし、広告や営業にどれだけお金をかけるかは会社によってかなり違います。

その差が大きいほど、同じような工事でも見積もり金額に差が出ることがあります。

私の取引先の中には、月にかなりの金額をネット広告に使っている会社もあります。
また、地域の会場を借りて外壁塗装のセミナーを開き、そこから見積もり相談につなげている会社もありました。

こうした集客方法にも当然費用がかかります。
その費用も会社の経費なので、最終的には見積もり金額に反映されていきます。

≫ 安い見積もりはどこで差が出る?

外壁塗装の見積もりが安くなる5つの理由を示した図解。広告費・営業費、利益、材料の仕入れ方、施工範囲、現場予算の違いを確認することが大切。

外壁塗装では、同じような工事内容でも、他社よりかなり安い見積もりが出ることがあります。

安くなる理由は会社によってさまざまです。

安い見積もりだからといって、必ず工事の質が低いわけではありません。
ただし、価格を下げるためにどこを調整しているのかは確認した方がいいです。

安い見積もりでは、“なぜ安いのか”を確認することが大切です。

私自身、元請けから「今回は予算が厳しいので、この金額でお願いできますか」と言われることがあります。
現場側の予算が少なくなれば、職人の人数や作業日数、下地処理などに余裕が出にくくなることもあります。
だから私は、大きく安い見積もりを見るときは、金額だけでなく工事内容まで確認した方がいいと考えています。

≫ 見積もりでは結局どこを見ればいい?

ここまで読むと、「広告費や営業費が多い会社は避けた方がいいの?」「利益が少ない会社の方が良いの?」と思うかもしれません。

しかし、見るべきなのはそこではありません。

広告費や営業費、会社の利益は、会社を運営していくうえで必要なお金です。
大切なのは、必要な工事にきちんとお金が使われる見積もりになっているかです。

見積もりを比較するときは、総額だけでなく、次のような部分を確認してみてください。

  • 塗装する範囲が明確か
    外壁だけでなく、雨樋・軒天・破風などの付帯部まで含まれているか確認します。
  • 使用する塗料が分かるか
    メーカー名・商品名・グレードなどが書かれていると比較しやすくなります。
  • 下地処理や補修内容が書かれているか
    ひび割れ補修やケレン、コーキングなど、塗る前の作業も仕上がりに関わります。
  • 塗装工程や回数が確認できるか
    下塗り・中塗り・上塗りなど、必要な工程が含まれているか見ておきましょう。
  • 別料金になる工事がないか
    見積もりでは安く見えても、あとから追加になる項目が多ければ総額は変わります。

同じ「外壁塗装一式」でも、ここまで確認すると内容にかなり差があることがあります。
安い・高いだけではなく、「その金額で何をしてくれるのか」を比べることが大切です。

複数の見積もりを比べるときの具体的な注意点は、こちらで詳しく解説しています。

→ 見積もりを比べるときの注意点

≫ まとめ

外壁塗装の費用は、塗料代や職人の工事費だけで決まるわけではありません。

広告費や営業費、会社の運営費、利益なども含まれているため、同じような工事でも依頼する会社によって見積もり金額は変わります。

だからといって、

  • 高い見積もりなら安心
  • 安い見積もりなら危険
  • 広告費が多い会社はダメ

と、金額だけで判断することはできません。

大切なのは、その金額でどんな工事をしてくれるのかを見ることです。

塗装する範囲、使用する塗料、下地処理や補修、塗装工程などを確認すると、見積もりの中身が見えてきます。

外壁塗装では、「いくらか」だけでなく「そのお金で何をしてくれるのか」を比べてください。

見積もりが妥当か迷ったときは、同じ条件で複数社を比べると、金額だけでなく工事内容の違いも見えやすくなります。

外壁塗装の見積もり比較|納得できる業者を選ぶために

→ 外壁塗装で後悔が多い理由を職人目線で見る

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